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建築用語集

建築用語集です。木造建築に関連する用語を詳しく解説しています。

「た行」から始まる用語

耐火建築物(たいかけんちくぶつ)
主要構造部が耐火構造であるもの又は耐火性能検証法等により火災が終了するまで耐えられることが確認されたもので、外壁開口部で延焼の恐れのある部分に、防火戸その他の政令で定める防火設備を設けたもの。
耐火構造(たいかこうぞう)
1時間耐火構造の場合は1時間までの耐火性能の確保に加え、火災継続時間以降も非損傷性、遮熱性、遮炎性が求められている。1時間耐火で4層(4階)、2時間耐火で14階までが建物が建築可能になる。
耐火性能(たいかせいのう)
通常の火災が終了するまで倒壊、延焼を防止するために必要とされる性能のことで、火熱が一定時間(1時間、2時間、3時間などに区分されている)加えられた場合でも構造耐力上支障のない性能。
耐火被覆(たいかひふく)
熱に弱い鉄骨造の柱や梁などの表面を、耐火性能を有する材料で覆うこと。
耐火集成材(たいかしゅうせいざい)
耐火性能を持たせた集成材のこと。2000年の建築基準法改正で、耐火性能を確保した建築物であれば木質構造建築の建設が可能になった。大断面構造用集成材を基材とし、鋼材とのハイブリッド、石膏ボードとの融合、不燃薬剤の含浸、燃え止まり設計の活用による耐火集成材が開発されている。耐火集成材は公的な性能評価機関で耐火性能試験を実施し、建築基準法で規定される耐火性能を持つ構造部材として国土交通大臣認定を取得している。これにより、防火準耐火地域での木造耐火建築物の可能性が広がった。
大規模木造建築(だいきぼもくぞうけんちく)
明確な定義は無く、一般的には延べ床面積500㎡以上、軒高9m以上、最高高13m以上の木質構造建築をいう。2015年6月から一定の耐火性能を持った壁で区画することにより3000㎡以上の建物を一体として建築することが可能になった。また、学校の校舎では庇の設置や天井面の防火処置などにより、準耐火構造の3階建ても可能になった。
耐震(たいしん)
地震により建物が損傷、倒壊しないこと。制震は地震力を減衰させたり、増幅を防いだりすること。
耐震基準(たいしんきじゅん)
地震に対して建物が備えていなければならない構造上の技術的基準。新耐震基準は、およそ震度5程度の地震に対して建物の構造に損害がない、および、およそ震度6強の地震に対して致命的な損害がなく人命を保護できるように定められている。
耐力壁(たいりょくへき)
地震力や風などの水平力を負担する壁。耐力の大きさは壁倍率で表現される。建物の壁は全てが耐力壁とは限らない。
建方(たてかた)
主要な構造部材を屋根までの骨組みを組み立てること。棟上げまでの作業工程。木造建築だけでなくS造やRC造でも同様の作業を建て方という。
タルキ(たるき)
木質構造建築においては主に屋根材で、母屋に直交するように傾斜方向に設置される小割り材。タルキの上に野地を施工し、防水材などを用いた上に屋根材を載せる。マンションなどでは天井下地の桟組みなどにも用いられる。
地域材(ちいきざい)
明確な定義がなく、地域型住宅ブランド事業化では次の3つのいずれかに該当するもので、国産材に限定しないとされている。
①都道府県により産地が証明される制度、またはこれと同程度の内容を有する制度により認証される木材・木材製品。②森林経営の持続性や環境保全への配慮などについて、民間の第三者機関により認証された森林から産出される木材・木材製品。③林野庁作成の、木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドラインに基づき合法性が証明される木材・木材製品。
長期優良住宅(ちょうきゆうりょうじゅうたく)
2009年6月に施行された長期優良化住宅法で定められた住宅。長期にわたり良好な状態で使用するために、以下の措置が講じられている。①長期に使用するための構造及び設備を有していること ②居住環境等への配慮を行っていること ③一定面積以上の住戸面積を有していること ④維持保全の期間、方法を定めていること。
直交集成板(ちょっこうしゅうせいばん)
「CLT」参照
通気工法(つうきこうほう)
壁体内の通気を確保し、構造体の耐久性を上げる工法。外壁では、壁体内の湿気を透湿防水シートで壁を覆い、外壁材との間に外気が流れる層をつくることによって、壁内の湿気を透湿防水シートから通気層を通して外部に放出する。
2×4工法(つーばいふぉーこうほう)
枠組壁工法による住宅のこと。主に2×4インチの木材を使用して建築されるのでツーバイフォーという。耐火性を高めるために石膏ボードを取り付けることが規格で決められ、気密断熱性に優れており、耐火性能も高い。
定尺(ていじゃく)
定尺とは寸法が統一されていること。乱尺は長さが一定ではなくばらつきがあること。
低炭素建築物(ていたんそけんちくぶつ)
二酸化炭素の排出抑制に資する建築物で、所管行政庁(都道府県、市又は区)が認定する。認定低炭素住宅は、改正省エネ基準と同等の断熱性能を確保するなどの条件にあった住宅。
出隅(ですみ)
建物の角で、凸になる部分が出隅、凹になる部分が入隅。
胴差(どうさし)
木造建築において外周周りの下階と上階の中間に掛け渡し、上階の荷重を分散して下階に伝える横架材。
胴縁(どうぶち)
壁面にボードや羽目板などを取り付けるため、柱や間柱(まばしら)に渡した水平材。近年は外壁通気層を確保するために外壁側に通気胴縁として使用することが多い。
通し柱(とおしばしら)
木造2階建て建築物で、土台から軒桁まで、1階、2階を1本で使用する柱。隅柱や大黒柱として使用されることが多く、胴差などが2方向、4方向から掛かる場合がある。
土台(どだい)
基礎と柱の間に設置する横架材で、基礎とはアンカーボルトで緊結され、柱とはホールダウン金物などで緊結される。建築物の総重量を水平方向に受ける。通常は防腐・防蟻処理などを行うが、比較的耐久性の高い樹種を使用する。
トラス(とらす)
複数の三角形による骨組構造のことであり、結合部である「節点」はボルトやピンなどで結合されている。部材には圧縮力と引っ張り力だけが作用し、曲げモーメントは作用しない。